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2025年03月11日 更新

【用語集】スラム街、難民キャンプについての解説

世界各地の大都市の傍には、スラムやコンパウンドと呼ばれる、貧しい人々の住むエリアがあります。5星ホテルや観光地、裕福なエリアのすぐ横にスラム街がある事もあります。

一方で、戦争や迫害などで国を追われて、他国に逃げ込んだ多くの人々は、難民キャンプと呼ばれる場所で暮らしています。国連の保護が及ばないキャンプは、避難民キャンプと呼ばれて、区別されることもあります。

写真などで見ると、それぞれの細かな違いが分からず、同じように見えることもありますが、それぞれの場所で、それぞれに異なる問題点を抱えています。

セカンドライフのレポートでは、貧しい地域にする人々への支援が良く登場するため、スラム街や難民キャンプも登場しますが、混同される方も多いため、ここで、簡単に説明させて頂きたいと思います。

このレポートは、セカンドライフのスタッフが、実際に見たスラムや難民キャンプで見たり感じたことをメインにレポートさせて頂きます。

スラム街についてのレポート

テレビや雑誌などでよく目にするスラム街や難民キャンプについて、どのくらいご存じでしょうか?

セカンドライフのレポートでは、スラムや難民キャンプが良く登場します。

レポートのご理解を深めるために、スラムと難民キャンプについての説明を用意しました。

スラム街とは何か?

カンボジアの首都プノンペンにあるスラム街。高層ビルのすぐ横、電車の線路わきにあります。
カンボジアの首都プノンペンにあるスラム街。高層ビルのすぐ横、電車の線路わきにあります。


どの都市でもそうですが、すぐ近くの川のほとり、線路わきなどに、収入の低い層の人々が、バラックのような小屋で済んでいる姿を見かけることができます。

スラム、貧民窟、下町など、呼び方はいろいろありますが、内容は似ています。

よく使われる「スラム」とは、一般的に都市部で一番貧しい層の人々が居住するエリアの事を指します。簡易な住居が密集し、人口が過密化し、人口密度が高く、子供が多くなることが多い地域です。多くの場合、水やトイレなどのインフラが整っておらず、ごみが散在し、衛生状態が悪くなります。

当然、伝染病は流行りやすく、台風、地震、洪水などの災害の影響を受けやすく、家事などが発生すると大きな被害が出ることになります。

スラムは、多くの場合、都市の発展と共に、発生し巨大化します。多くの国では、発展の過程で、一部の大都市に投資が集中します。外国資本の投資などにより、大都市のインフラは整い、大きなビルが立ち並び、海外渡航者向けの綺麗な商業施設が立ち並び、そこで売られるモノの値段は上昇します。

それにつられて周りの地域の物価や賃金も上がり、経済成長が一気に進みます。

一方で、開発から取り残された農村・漁村地域では、発展前と変わらない経済・生活が、繰り返されます。しかし、都市部の経済発展に伴い、物価だけは国全体を通して上がっていきます。

また、大資本が入ることにより、農業・漁業なども大規模化され、従来の小規模農業・漁業では生活できなくなります。都市と田舎の格差が開くことで、都市部へ出稼ぎに行く人々が増えます。

しかし、都市部に出ても、教育されておらず、職能もない人々は、単純労働・低賃金の仕事しかなく、物価の高い都市部では生活もままなりません。

このようにして、スラムが形成されますが、情報の少ない田舎には伝わらず、さらに多くの人が都市部に流入し、スラムが大きくなっていきます。


スラム街と貧困連鎖


アフリカのザンビアの首都ルサカにあるスラム街(コンパウンド)。学校に行けない子供達が大勢います
アフリカのザンビアの首都ルサカにあるスラム街(コンパウンド)。学校に行けない子供達が大勢います


活気があり、経済成長の著しい都市部で仕事を得ることは、きちんとした教育を受けている私たち日本人には、簡単に思えます。

しかし、多くのスラムではそうではありません。教育のもたらす恩恵、安定した生活をそもそも知らないため、教育の重要性を意識することができません。そのまま大人になると、日銭稼ぎのため物を売ったり、ごみ捨て場をあさって資源を探したり、物乞いをしたりして、生活することが普通になります。

当然、犯罪の発生率も上がり、スリ・詐欺・ひったくり、違法販売などに手を染める人が増え、危険な地域と認識され、都市部から隔離されていきます。

親世代が教育の大切さを十分に理解していないと、子供たちが学校にいけず、教育の機会が減り、結果として貧困の連鎖から抜け出せません。

また、そのような環境では、若くして親になる人も多く、親世代も自分の生活でいっぱいの場合、学校教育よりも目の前の日銭を優先したり、制服や学用品を買えず学校に物理的に通わせることができなかったり、もっとひどい場合は、育児放棄したり、子供を捨てたり、子供を置いて出稼ぎに出たりして、孤児の数も増えていきます。

大きなビルの建設ラッシュでホテルやカジノなどがどんどん増えて、道路や橋などの大きなインフラの整備が進み、街はどんどん綺麗になり、経済成長のサイクルがどんどん回っていきますが、スラムの人々はそのサークルの外におり、恩恵を受けることができません。収入は変わらないのに、物価は上がり続けて、より経済の格差は広がり、より生活が厳しくなります。


日本のドヤ街との違い

日本のスラム街と呼ばれる大阪市西成区のあいりん地区
日本のスラム街と呼ばれる大阪市西成区のあいりん地区


日本でも昔は、スラムのような場所が多くありました。

ほんの20年前頃までは、駅の地下や、大きな公園などにテント、段ボール、簡易な集合アパートで住んでいる方々が、たくさんいました。

それは、家族ぐるみで街になっている場所というよりは、世間からドロップアウトした方々が、仲間を求めて集合しているという印象です。集団で、駅を焼き討ちしニュースになったことで有名な、大阪の西成区のドヤ街も、少しづつ改善されていて、以前とは比べ物にならないほど、ドヤ街の人々も減りました。日本のドヤ街では、日本の年齢構造と同じく高齢化が進み、諸外国のスラムとは異なる問題を抱えています。

本当に生活できない人々が、集っている街というよりは、社会システムからドロップアウトした人々の安息の地。というイメージを持つ方も多いと思います。

日本のドヤ街の方々の現状や、サポートなどについては、別途まとめさせて頂きます。

世界のスラム街 その1

世界中のスラム街についてのレポートです。

アフリカ最大と言われるケニアの首都ナイロビにあるキベラスラムや、南アジア最大と言われるインドの第2都市ムンバイにあるダラビスラムなどを、視察したレポートをお届けいたします。

ケニアレポート その1 アフリカ最大のキベラスラム

ケニアレポート
ケニアレポート その1 アフリカ最大のキベラスラム

ケニヤの首都ナイロビにある、アフリカ最大といわれるキベラスラムを視察してきました。

キベラは、ケニヤの首都ナイロビの中心地のすぐそばにある、2.4km2ほどの地域の名称です。

住民の数は、政府でさえも正確に把握していませんが、この地域の中に、100万人の人が住んでいると言われています。さらにその周辺にも、いくつものスラムが存在し、合計で200万人ともいわれる人々が、ナイロビのスラムで暮らしています。ナイロビの人口が400万人ですので、半数が、スラム街で暮らしていることになります。

キベラスラム周辺は、特に治安の悪い地域とされており、外務省のホームページでは、渡航危険レベル2(不要不急の渡航禁止)エリアになっています。日本人に限らず、旅行者だけで訪れる人はいませんし、そもそもキベラスラム内で、住民以外の人は、基本的に見かけません。


スラム内には、仕事がない人も多く、学校に通えない子供も多く、至るところにごみが散らかり、さらにそのごみをあさる人が大勢おり、トイレは数百人に1つの共同トイレしかなく、洗濯の水も十分ではなく、壁にも屋根にも穴の開いたバラックに住む人々が大勢います。

スラムにごみが多い理由の1つが、ごみの集積場になっているためです。多くのスラムでは、ごみを漁る人々の姿を見ることができます。都会で、混ぜられて捨てられたゴミの中から、紙・プラスティック・鉄くずなどの再生可能な資源を拾い出し、まとめて資源問屋にもっていき、kg単位で買い取ってもらっています。

当然、不衛生な環境になり、十分な賃金を得れないその日暮らしの人々が増えて、治安は悪化します。


今回は、キベラスラム出身で、現在は成功してサッカーのプロリーグで活躍するKenthe(ケンティ)とアランに、アテンドをお願いして、キベラスラムを視察させて頂きました。

彼らは、アフリカの子供たちをスポーツで支援する団体であるA-Goalの所属で、 キベラの人々の自立、子供たちの教育支援を行っており、キベラスラムの人々の自立に向けた活動を行っています。旅行会社のツアーなどでの行けない実際のキベラでの生活、食べ物や食堂、工場、学校などを、見せて頂くことができました。

ケンティは、キベラスラム出身の成功者で有名人なため、すれ違う人々も、ご自宅を拝見させて頂いたお母さんも、学校の子供達や先生も、みんなフレンドリーに接してくれましたので、安心してゆっくりと、写真を撮ったり、お話を聞くことができました。


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アジア最大 インドのダラビスラム視察 その1ダラビスラムとは

アジア最大
アジア最大 インドのダラビスラム視察 その1ダラビスラムとは

インドのムンバイにあるアジア最大と言われるダラビスラムを訪れました。

ダラビスラムは、インドの金融都市ムンバイにあります。
ムンバイはインド最大の商業都市で、約 2,000万人の人が住み、デリーに次ぎインド第2の大都市です。

ダラビは、約2.5km2 のエリアですが、約100万人の人が住んでいると言われています。スラムではありますが、とても経済活動が活発で、プラスティック再生、衣料品製造、陶器の製造、食品製造などを行う小さな工場が点在するのが特徴です。

スラムの中は、工場エリア、住居エリアなどに分かれています。

工場エリアでは、1つの製品ができるまでの工程により、職人と工場が細かく分業されています。行っている事業ごとに、エリアが分かれています。今回は、プラスティック再生の過程、陶器製造工場、石鹸製造工場などを見せて頂きました。

基本的に工場エリアでは男性のみが働いており女性の姿は見かけません。1つの工場には、数人の職人たちがおり、それぞれの工程の仕事を行っています。彼らは、毎日12時間?30日の労働をこなしており、工場で寝泊まりしています。日曜日の午後が休みなので、家族に会えるのは、日曜日の午後など限られた時間になります。

最も単純な労働を行う人々は、日当300ルピーで働いています。技術を積み製品に近い仕事ができるようになると賃金は上がり500-600ルピーをもらえます。

安い賃金ですが、食事と宿泊代は無料なので、お金を貯める事ができます。ためたお金は、家族への仕送りや、生活費に消えます。自分の将来の事業への貯金にしている人もおり、ダラビの中でも良いエリアに引っ越したり、外に出て周辺で商店などをやる人もいますが、少数派です。

基本的に同じ作業をずっと繰り返すため、例えばプラスティック仕分けの工場に入ると、上流のビニール生地製造などの仕事は覚える事ができず、技術を手に就ける事はできず、抜け出る事もできません。一生をダラビで終える人も沢山います。

住居エリアは、イスラム教の人々の住むエリア、ヒンドゥー教の人々の住むエリアなどに細分化されています。女性や子供の姿は、ここで見る事ができます。学校などもあります。

ダラビに住む多くの人々は、教育に懐疑的です。勉強しても、勉強したことを活かせる仕事は無い。多くの人は、ダラビの中で働くのだから、勉強するよりも、仕事を覚えた方が良い。と考える人が多いためです。インドでは、カースト制度が強く残っているため、生まれたカーストにより仕事が決まっていることが多いです。そのため、このような考え方が多くなります。

インドは今や、14億人の人口を抱える経済大国ですが、貧富の差が本当に激しい国です。IT・金融などで、カーストを抜け出し、経済成長に乗り富裕層になる人々も多く出る一方で、大都市のすぐ脇のスラムや、地方都市などでは、貧しい人々は多く存在します。

インドの経済成長にとって、14億の人口というのはとても大きいのだと思います。14人に1人の成功でも、1億人の成功者を生むためです。背後に13億の貧困があったとして、国は発展し成長して行きます。

その縮図が、大都市ムンバイのダラビスラムに詰まっているのだと感じました。



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バンコクのスラムについて

バンコクのスラムについて
バンコクのスラムについて

バンコクのクーロントイという地域を視察させて頂きました。

ここは、バンコクの都心部から数駅の都会のど真ん中にあたります。

他の都市のスラムと同じように、川沿い、線路沿いの土地の安い地域に低所得の人々が住んでいる地域です。

ゴミが多く衛生面が良くなかったり、大麻やお酒を売る店が多く治安面で不安があるのは、他の都市のスラムと同じですが、本当に食べれていない人たちはいないように感じました。バイクを持っていて、バイクタクシーの仕事についていたり、何かを販売していたり、何かの仕事についている人がほとんどだそうです。

子供達もきちんと学校に行けているようで、日中はそこらで遊んでいる子供の姿を見かけませんでした。

確かにこのエリアは、賃料が安いせいか、ごみごみした狭い地域に多くの方が住んでおり、スラムの条件に当てはまりますが、スラムというよりは、下町という感じに思えました。

この地域のすぐ横には、マンション街が立ち並び、多くの出店があり、ローカルな昔ながらのバンコクという雰囲気の街があります。クーロントイの人々は、お金をためて、すぐ横のマンションエリアに引っ越す人も多く、いづれは再開発などで、マンションエリアに吸収されていくのだと思います。

インドなどだと、大都市の横に本当に貧しい人々がたくさん住んでいて、日当600円で1日12時間、月30日働いている人々が当たり前のように存在します。

バンコクのクーロントイでは、その層の人々はあまり見かけませんでした。政治の差なのか、国民性なのかは分かりませんが、スラムは縮小して無くなっていっているのだと感じました。

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カンボジア その1 プノンペンのスラム街

カンボジア その1 プノンペンのスラム街
カンボジア その1 プノンペンのスラム街

カンボジアの首都プノンペンは、大きな商業ビルやホテルがいくつも立ち並んでいる大きな都市です。

他の都市と同じように、プノンペンでも、都心部の線路わきのエリア(土地が無料)に、多くの人々が小屋を建てて住んでいます。

この地域では、仕事が無い人、仕事はあるが賃金が安く生活が大変な人、地方から出てきてこれからお金を貯めたい人、などが住んでいるエリアです。

昼から談笑したり、日本の将棋のようなゲームで遊んでいる大人の人々を多く見かけます。お酒を飲んで酔っ払っている人もいます。やはりスラムでは、衛生面や治安面が悪くなります。

子供たちは、裸足だったり裸だったりする子もいますが、みんな元気に無邪気に遊んでいます。ごみ拾いをしたり、物乞いをしたり、物売りをする子供たちは、ここでは見かけませんでした。

プノンペンのスラムはそれほど規模は大きくなく、100人くらいの集落がいくつか存在しているくらいで、縮小しつつあるように見えます。

プノンペンにおいては、少しづつスラムを脱出する人が増えて、スラムは縮小し、消えつつあるように見えます。

ここの子供達が、きちんとした教育を受ける事ができれば、20年後にはプノンペンのスラムは無くなるのかもしれません。

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カンボジア その2 プノンペンの水上スラム

カンボジア その2 プノンペンの水上スラム
カンボジア その2 プノンペンの水上スラム

カンボジアにはメコン川、トレンサップ側という大きな川があります。カンボジア王国の首都プノンペンは、この2つの大河が交わる地域にあります。

トレンサップ川を遡っていくと、世界遺産の遺跡で有名なアンコールワットの近くのトレンサップ湖という湖にたどり着きます。

一方で、合流した2つの川は、メコン川としてベトナムまで流れていき、南シナ海に流れ込んでいます。

メコン川のほとりは、肥沃な土地として、カンボジアもベトナムも漁業などを行う人々が多く存在します。

※メコン川下流の、海に近いベトナムのメコンデルタ地帯の小学校を訪れたレポートもあります。


プノンペン市内の川沿いにはボートの上で水上生活している人々がいます。チャム族というベトナム系の民族で、多くはイスラム教徒です。言い伝えでは、4000年前から、船を住居として魚を取る生活を行っているそうです。

プノンペン市内の川沿いや、トレンサップ湖などで、今も船上生活を行っていま,す。


生活は貧しく、物資は乏しく、家賃の無い(安い)場所に集団で住んでいるという点で、スラムという書き方をしましたが、他の大都市近郊のスラムとは成り立ちも全く異っており、珍しい例だと思います。

途上国などでは、農業・漁業従事者の貧困連鎖問題も良く見かけます。今までの農業・漁業では、家族を養えなくなり、一家のお父さんが首都や大都市に出稼ぎに行き、スラムで生活するという話はよく聞きます。プノンペンの水上生活では、その構造がそのままプノンペン市内で行われています。


カンボジアの首都プノンペンは、ここ数十年で著しい発展が進み、道路は舗装され、大きなホテルが立ち並ぶ大都会になりました。

新しい漁業の方法が出てきて、近隣の魚資源は乏しくなり、生活のための漁業の収穫はどんどん減っていきました。また、川には観光船が多く走り、川沿いには大きなホテルや綺麗な商業施設が増えて、彼らの生活できる場所はどんどん追いやられてきました。

それでも昔ながらの伝統に則って、多くの人が船上で生活しています。しかし、昔ながらの方法での漁業を行うやり方だけでは、生活ができません。そのため、食べ物を買うお金を得るために、路上で物売りをしたり、夜中の繁華街で小さい子供が物乞いをしたりする姿を見かけます。

若い世代は、親世代の生活がもう成り立たないことを知り、変わろうとしていますが、生まれた時から船上での生活で、十分な教育がなく、社会経験も乏しく、伝統に縛られている彼らは、なかなか変わることができません。

十分な教育を受けていないので、文字が読めない人も多く、話し言葉やマナーなども良くなく、都市部でのサービス業や安定した会社での就職には向きません。今日のご飯を食べるために、できることをやる。という毎日なので、先の事を考える余裕もありません。

寄付として、古着や食料を持っていっても、並んだり譲ったりすることができず、取り合いになりあちこちで喧嘩が始まります。親世代がそうなので、それを見ている子供世代にも同様の価値観が形成されていきます。

時間はかかりますが、まずは子供達の教育をきちんと行い、変わっていく世の中に対応できる知識と見識を持つことが大切だと感じます。

カンボジアで国際NGOとして、船上生活者の子供たちの支援のために無料の学校を運営しているYATAI SCHOOL さんは、この問題に正面から取り組んでおられます。

私たちは、YATAI SCHOOLを訪問し、子供たちの状況を拝見してきましたので、別のレポートでご報告いたします


■ 関連リンク

No 183 ベトナム その2 メコンデルタの小学校への移動





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世界のスラム街 その2

難民キャンプについてのレポート

世界中には、多くの難民キャンプがあります。難民発生国の近くの国が、難民の受入人数が多い傾向にあり、トルコ、イラン、コロンビア、ドイツ、パキスタンの順番に多くの難民を受け入れています。

2024年の世界の難民総数は、1億2000万人に達すると予想されており、難民の数は増加傾向にあります。難民の発生国は、シリア、ウクライナ、アフガニスタンの上位3国で50%を占めています。

難民キャンプとは

ザンビアのメヘバ難民キャンプの子供達
ザンビアのメヘバ難民キャンプの子供達


ある国で、紛争や迫害などが発生した時、そこに住んでいた住民たちは、安全を求めて別の国へ移動します。この国を追われた人々を「難民」と呼びます。

難民キャンプは、難民たちを受け入れる場所です。例えば、Aという国で難民が発生しBという国に逃げ込んだ場合、BとAとの国境付近などに、難民キャンプが設置されます。


難民キャンプでは、基本的な生活に必要な住居、食料・水、衣料品、医薬品などが支給され、最低限の生活を保障されます。

受入国や国連UNCHR、国際NGOなど、様々な団体の支援で最低限の生活を保障され、教育や心のケア、職業訓練などが実際されることもあります。

住居は、テントが立ち並んでいる場合もあれば、竹や木で作られる場合もあります。狭い地域に多くの人々が密集する傾向にある為、生活環境はあまりよくなく、上下水の問題が発生する事が多いです。

増加する難民に対して、施設や受け入れ態勢、資金などが不足する事もあり、十分な保護を受けられない難民も多く存在します。


避難民キャンプとは

ミャンマー避難民のためのタイ側にあるキャンプ。赤土の中を裸足で歩いている子供たちは服がぼろぼろです
ミャンマー避難民のためのタイ側にあるキャンプ。赤土の中を裸足で歩いている子供たちは服がぼろぼろです


避難民キャンプという言葉もあります。

例えば、軍事政権下で内戦の続くミャンマーでは、多くの難民が発生し、タイやバングラティシュに逃げ込んでいます。

タイ側のエリアでは、多くの国連管理下の難民キャンプが存在しますが、増え続ける難民を収納しきれず、周辺に非公式のキャンプがいくつもできており、今現在も増加し続けています。

このようなキャンプは、国連などの保護下にある難民キャンプと区別され、避難民キャンプと呼ばれています。

国際的な援助が届かず、食料も物資も不足しているキャンプが多くあり、ミャンマー人同士の草の根ネットワークなどで、細々と支援が続けられています。

このような避難民については、国連統計の難民数には入っていないため、実際の世界の難民数は1億2000万人よりも、もっと多いと予測されます。

元難民とは

難民キャンプの中には、設置されてから、数十年経ったキャンプもあります。

キャンプの閉鎖や縮小により、難民キャンプを出て、難民キャンプの設置された国で、自立して生きていく事を選択せざるを得ない場合もあります。

本来は、難民キャンプで一定の期間の保護を受けた後、自国に戻ったり、第3国で働いたりして自立する事が必要ですが、長い間の難民キャンプ生活に慣れて、自立した生活ができなくなっていたり、第3国での経済が良くなく生活が困難だったりして、難民キャンプでの生活よりも質が下がった生活をしている人々が存在します。

元難民問題と呼ばれており、職業訓練や、教育支援などが必要とされています。


難民に関するの新着レポートです。

2025/01/24
  • # ミャンマー
  • # 難民キャンプ
  • # SDGs Goal 1
2024/08/08
  • # ミャンマー
  • # 難民キャンプ
  • # SDGs Goal 1
2024/07/04
  • # ザンビア
  • # 難民キャンプ
  • # SDGs Goal 1


IDP ( Internal Displaced People ) 国内避難民

ミャンマーのIDPキャンプ。森の中の寺院の横にひっそりと存在しています
ミャンマーのIDPキャンプ。森の中の寺院の横にひっそりと存在しています


国内避難民( IDP )とは、紛争などが発生し。故郷を追われた際に、隣国で難民になる事よりも国内で生活する事を選んだ人々です。

多くの場合は、国境付近にキャンプが形成されます。ただ、祖国は戦火のため生活物資の支給がなく入手も困難である場合もあり、同胞による草の根運動で何とか生き延びている人々も大勢おられます。

例えば、ミャンマーの場合、隣国からの支援の際には、国境を越えて( クロスボーダー )支援を行う必要があり、紛争の状況によっては、十分な支援が届かない事もあります。



国内避難民に関するの新着レポートです。
2025/02/25
  • # ミャンマー
  • # 学校
  • # SDGs Goal 10
2025/02/23
  • # ミャンマー
  • # 学校
  • # SDGs Goal 4
2025/02/19
  • # ミャンマー
  • # 学校
  • # SDGs Goal 1


世界の難民キャンプ

世界難民の日 in ザンビア メヘバ難民キャンプについて

世界難民の日
世界難民の日 in ザンビア その4 メヘバ難民キャンプについて

ザンビアは独立後、一度も内戦の無い国で、アフリカの中で最も平和な国の1つと言われています。

そのため、近隣の紛争国から逃げてきた人々(難民)を、受け入れるための難民キャンプがあります。
メヘバ難民キャンプ( meheba refugee settlement )は、そのうちの1つで、国内最大のキャンプです。

コンゴ民主共和国、アンゴラ、ルワンダ、ブルンジ、ソマリアなどからの難民を受け入れていて、約2万人の難民が暮らしています。近年は、コンゴ民主共和国からの難民が増えています。

720平方km2の敷地を8つのブロックに分けて管理されています。

参考:UNHCR Zambia: Meheba Refugee Settlement Achievements Report
https://reliefweb.int/report/zambia/unhcr-zambia-meheba-refugee-settlement-achievements-report-january-december-2021


世界難民の日のレポートでお届けしたように、柔道の訓練生もダンスパフォーマーの方々も、周りの観客もみんな陽気なアフリカ人という感じで、楽しく幸せそうに見えます。

しかし、1人1人の背景を聞いてみると、結構壮絶な人生を送っている人たちも多くいます。

今回は、柔道訓練生の2人に話を聞いてみました。インタービュー時の周りの音が大きすぎて言葉が聞き取れないため、こちらでメモした内容を載せています。


メヘバ難民キャンプ 柔道クラブの子供たちにインタビュー

■青い柔道着の男の子 17歳

コンゴ民主共和国から逃げてきました。内戦で両親が殺されてしまって、親戚も消えてしまったので、幼い弟と一緒に歩いて越境しザンビアのメヘバキャンプで保護されました。ここに来て4年目です。夢はオリンピックになる事です。


■白い柔道着の大きな男の子 17歳
エチオピアの内戦から逃げるため、小さい車に乗り合わせて、ザンビアへやってきました。
自分の夢は、柔道のチャンピオンになる事です。


■2人で話してくれたこと

最後に言いたいことがあります。
身寄りもない自分たちのことを知ってくれて、また遠い国日本から、沢山の柔道着を寄付してくれて、本当にありがとうございます。言い表せないくらいの喜びを感じています。

頂いた柔道着を着て、一生懸命に稽古を頑張りますので、来年もぜひ、来てほしいです。



世界難民デーは多くの人が集まるお祭りなので、周辺のザンビア住民も多く集まっていました。食品などを売る人、何が行われているのかをただ見に来ている人々など、色々な方がいました。

メヘバの難民たちは、祖国を追われて逃げてきている人々なのですが、現在は国連とザンビアの保護下にあります。
非電化地域なので、学校など以外は、電気はありませんが、食べることや水などには困りません。

一方で、周辺のザンビア国民は、非電化はもちろん食料が乏しく飢えている人が多くいます。
特に今年は、雨が降らない数巡年に一度の干ばつの影響で、あまり食べていない人が多くいるようです。

おなかをすかせた子供たちが多くいて、お店で食べ物を買う人々を見つめている姿には、色々と考えさせられました。

炎天下の中、長い時間会場の真ん中で待機していた柔道訓練生たちに地元のアイス( 1つ 1クワチャ( 約6円 ) )のアイスを買った際にも、多くの子供たちが集まってきたため、全てのアイスを買い取って配布することになりました。

メヘバに来てみて、貧困問題にも色々な種類があることを知りました。

難民たちの教育や就職の問題、元難民と呼ばれる難民資格を失いザンビア人として生きている人々の問題、農村部の人々の生活・教育問題とさらに今年は干ばつの問題、都市部のスラム(ザンビアではコンパウンドと呼ぶ)の人々の教育・仕事の問題など、似ているようですが、それぞれの立ち位置で、それぞれの異なった問題を抱えています。

1人1人話を聞いて、少しづつそれぞれの抱える問題を理解することができました。

今回のザンビアの視察では、難民の自立問題と、コンパウンドの子供たちの自立問題に、向き合ってきました。

教育のため、生活のためのお金や物を支援することは、もちろんとても大切なのですが、特に思春期のこれから成長する子供たちにとって、自分たちが見捨てられていない事、誰かがサポートしてくれているんだという事を知ることが、彼らの大きなモチベーションになることを知りました。

日本の不用品を送る活動は、相手への支援の気持ちも一緒に込めることができます。
単発ではなく継続的な支援が大切です。

柔道やサッカーなどのスポーツ支援という側面と、文房具やタブレット、パソコンなどの教育支援という側面で、今後ともザンビアへの支援活動を継続していこうと思っています。




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世界難民の日 in ザンビア 2024年6月20日にザンビアのメヘバで開催されました

世界難民の日
世界難民の日 in ザンビア その1 2024年6月20日にザンビアのメヘバで開催されました

毎年6月20日は、世界難民の日(World Refugee Day)です。

世界難民の日は、2000年12月に、国連総会で制定されました。

この日に合わせて、世界各地の難民キャンプなどで、
様々なイベントが行われています。

アフリカ大陸の中央の国、ザンビアでは、2024年6月20日に国内最大のメヘバ難民キャンプ( meheba refugee settlment )で、世界難民デーのセレモニーが盛大に開催されました。

当日までにキャンプ内に会場が設置され、UNHCR、ザンビア副大統領、各国要人、JICA, AAR, 日本大使館、柔道連盟など、多くの主要機関や、政府要人が集まり式典が開かれました。

メヘバキャンプ内からは、色々なグループがダンスや音楽などを披露して、式典を盛り上げました。式典会場の周辺には、数千人の観客が集まり、式典を見学していました。

この記念式典(もしくは自分だけの話はフェスティバル)の中で、メヘバキャンプ柔道チームのパフォーマンスが行われました。ザンビアでは、柔道の黒帯を取ると、警察関係、軍関係の就職などが有利になることから、多くの人々が柔道を学んでいます。

この柔道パフォーマンスのプログラムの中でお時間を頂いて、柔道着の寄付を行わせて頂きました。

メヘバ難民キャンプへ寄贈させて頂いた柔道着は、全て日本の皆様からのご寄付で頂いたものです。1つ1つに思いを込めて、上下と帯をセットにして準備させて頂きました。

セカンドライフのザンビアレポーターとして、ご協力いただいている平山千夏さんと一緒に、ルサカから12時間の道のりを車で移動して、メヘバまで寄贈する柔道着を運ばせて頂きました。

柔道のパフォーマンス場は、大きな会場の中のど真ん中に設置され、メヘバの柔道訓練生が、照り付ける日差しの中で、一生懸命にパフォーマンスを行いました。

ザンビアの子供達のパフォーマンスには、満員の観客から大きな歓声を浴びていました。

私たちは、パフォーマンス会場の真横に、寄贈する柔道着をピラミッド型に置かせて頂き、柔道のパフォーマンス後に、平山さんから、その柔道着を子供たちへと渡して頂きました。

その様子は、多くの外国メディアにも、取材して頂きました、


日本から持って行った多くの柔道着を、ザンビア要人、各国要人、日本大使館員の前で寄付させて頂いた事で、柔道そのもの及び、日本からのザンビア支援について、多くの方に認知して頂くことができました。

ザンビア柔道、世界柔道連盟にとっても、日本のザンビア支援にとっても、良いイベントになったと思います。

イベント終了後、柔道着の寄贈に関して、世界柔道連盟やザンビア柔道連盟のホームページなどにも掲載して頂きました。

今回の寄付をきっかけに、ザンビア柔道がさらに発展することに、微力ながら貢献させて頂きたいと思います。

今回の世界難民キャンプでは、多くのお写真や動画を撮影しておりますので、少しづつ公開させて頂きながら、メヘバ難民の様子や、柔道チームの様子などもご覧いただければと思います。


■世界柔道協会の記事( Internatinal Judo Federation World Regugee Day 2024 )

柔道着の寄付を大きく取り上げて頂きました。

■ザンビア柔道協会の記事

今回の柔道着の寄付は、ザンビア柔道協会会長と協力して行わせて頂きました

■ UNHCR 国連難民高等弁務官 世界難民の日 2024

https://www.unhcr.org/jp/wrd2024


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ミャンマーの難民キャンプ

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