世界難民デー2024
ザンビア メヘバ難民キャンプ
60周年に合わせて、60着の柔道着を寄付して来ました
認定 NPO法人グッドライフは、寄付の見える化に挑戦中!
認定 NPO法人が、寄付の見える化に挑戦中!
世界難民デー2024
ザンビア メヘバ難民キャンプ
60周年に合わせて、60着の柔道着を寄付して来ました
世界難民の日は、2000年12月に、国連総会で制定された国際的な日です。
毎年6月20日は、世界難民の日(World Refugee Day)です。UNCHR( 国連難民高等弁務官事務所 )の主催の元、各国政府と共催の形で、世界の各地でいくつものイベントが行われます。
セカンドライフの支援するアフリカザンビア共和国でも、2024年6月20日に実施され、副大統領が参加し5000人ほどの観客が詰めかける大きなイベントとなりました。
そのイベントに参加し、セレモニーの一環として、日本代表として柔道着の寄付を行う事ができましたので、ご報告いたします。
毎年6月20日は、世界難民の日(World Refugee Day)です。
世界難民の日は、2000年12月に、国連総会で制定されました。
この日に合わせて、世界各地の難民キャンプなどで、
様々なイベントが行われています。
アフリカ大陸の中央の国、ザンビアでは、2024年6月20日に国内最大のメヘバ難民キャンプ( meheba refugee settlment )で、世界難民デーのセレモニーが盛大に開催されました。
当日までにキャンプ内に会場が設置され、UNHCR、ザンビア副大統領、各国要人、JICA, AAR, 日本大使館、柔道連盟など、多くの主要機関や、政府要人が集まり式典が開かれました。
メヘバキャンプ内からは、色々なグループがダンスや音楽などを披露して、式典を盛り上げました。式典会場の周辺には、数千人の観客が集まり、式典を見学していました。
この記念式典(もしくは自分だけの話はフェスティバル)の中で、メヘバキャンプ柔道チームのパフォーマンスが行われました。ザンビアでは、柔道の黒帯を取ると、警察関係、軍関係の就職などが有利になることから、多くの人々が柔道を学んでいます。
この柔道パフォーマンスのプログラムの中でお時間を頂いて、柔道着の寄付を行わせて頂きました。
メヘバ難民キャンプへ寄贈させて頂いた柔道着は、全て日本の皆様からのご寄付で頂いたものです。1つ1つに思いを込めて、上下と帯をセットにして準備させて頂きました。
セカンドライフのザンビアレポーターとして、ご協力いただいている平山千夏さんと一緒に、ルサカから12時間の道のりを車で移動して、メヘバまで寄贈する柔道着を運ばせて頂きました。
柔道のパフォーマンス場は、大きな会場の中のど真ん中に設置され、メヘバの柔道訓練生が、照り付ける日差しの中で、一生懸命にパフォーマンスを行いました。
ザンビアの子供達のパフォーマンスには、満員の観客から大きな歓声を浴びていました。
私たちは、パフォーマンス会場の真横に、寄贈する柔道着をピラミッド型に置かせて頂き、柔道のパフォーマンス後に、平山さんから、その柔道着を子供たちへと渡して頂きました。
その様子は、多くの外国メディアにも、取材して頂きました、
日本から持って行った多くの柔道着を、ザンビア要人、各国要人、日本大使館員の前で寄付させて頂いた事で、柔道そのもの及び、日本からのザンビア支援について、多くの方に認知して頂くことができました。
ザンビア柔道、世界柔道連盟にとっても、日本のザンビア支援にとっても、良いイベントになったと思います。
イベント終了後、柔道着の寄贈に関して、世界柔道連盟やザンビア柔道連盟のホームページなどにも掲載して頂きました。
今回の寄付をきっかけに、ザンビア柔道がさらに発展することに、微力ながら貢献させて頂きたいと思います。
今回の世界難民キャンプでは、多くのお写真や動画を撮影しておりますので、少しづつ公開させて頂きながら、メヘバ難民の様子や、柔道チームの様子などもご覧いただければと思います。
■世界柔道協会の記事( Internatinal Judo Federation World Regugee Day 2024 )
柔道着の寄付を大きく取り上げて頂きました。
■ザンビア柔道協会の記事
今回の柔道着の寄付は、ザンビア柔道協会会長と協力して行わせて頂きました
■ UNHCR 国連難民高等弁務官 世界難民の日 2024
https://www.unhcr.org/jp/wrd2024
#難民とともに
メヘバ難民キャンプでの柔道のデモンストレーションの様子をお届けいたします。
柔道のデモンストレーションは、会場のど真ん中に青いマットを引いて行われました。
晴天の下、7歳から18歳くらいまでの子供たち20数名の道場性が整列し、基本的な受け身の稽古から、乱取りまで、基本的な柔道のデモンストレーションを行いました。
アフリカ独特の練習なのか、人の上を飛び越えて前回りで受け身を取るデモンストレーションも行われており、アフリカ人のバネと跳躍力の凄さを見て、身体能力の高さを感じました。
メヘバの世界難民デーのイベントでは、「アフリカ時間」と「アフリカ人のフレンドリーさ」をとても感じました。
まず「アフリカ時間」ですが、当初の予定では9時開始の13時終了予定で、企画されていましたが、実際には、13時開始の16:30終了になりました。
今回の場合、基本的に政府要人の到着が遅れたことが原因のようです。
午前中に2回ほど、ヘリコプターで到着された方がいて、その都度、多くの観客がヘリコプターに駆け寄っていました。
また、副大統領が来た際には、パトカー15台ほどが大音量で現れて、しばし会場が騒然となりました。
待ち時間の間には、でもストレーションを披露するそれぞれの団体が、思い思いの場所・タイミングで、予行演習を行っていました。
急にダンスが始まったり、マーチングバンドが更新したりするので、始まったのかな?と、都度思うのですが、後で考えると単なる予行演習だったようです。
柔道チームは、午前中に2回の予行演習を経て、開会宣言のあと、14時ころに本番のデモンストレーションとなりました。
予行演習の段階でも、ほぼ本番と同じ事を行うのと、本番終了後に、外国メディアの撮影用に、更に1度のデモンストレーションを行っていたので、合計4回のデモンストレーションを行っていたことになります。
他のデモンストレーションは、ダンスや音楽ばかりなので、柔道は1つだけ異質なイベントだったこともあり、結果として多くの方の目に触れることになりました。
寄付する柔道着は、本来の予定では、本番終了後に贈呈する柔道着を並べてから贈呈式を行う予定だったのですが、待ち時間が多かったため、昼前の時点で柔道性を呼び、みんなでセッティングしましたので、柔道着を並べる行為自体も、周りを取り囲む人々の注目を浴びることになりました。
なお、日本では考えられない事ですが、このデモンストレーションに出ている道場生の中には、道着が無くて私服で参加している子供たちもいましたので、予行演習の段階で、子供たちに直接道着を渡して着替えさせるといった瞬間もありました。
道着を持っている子も、帯が無かったり、上下が別の色だったり、破れていたり、ぼろぼろの柔道着を着ている子たちも多く、日本から持って行った柔道着の貴重さを感じました。日本人から見ると中古の柔道着でも、彼らにとっては、とても綺麗な柔道着だと認識してくれたようです。
柔道着の寄付セレモニーはもちろん並べている段階でも、沢山の綺麗な柔道着を見て、生徒だけではなく師範の先生もみんな興奮気味で、とても喜んでくれました。遠い国日本から、運ばれたことを知り、自分たちを見ている人がいることに感動し、来年もぜひ来て欲しい!と多くの子供たちに言われました。青い柔道着の高学年のリーダーの子供達とは、メッセージアプリで連絡先を交換し、定期的な情報交換を行おうと、言い合いました。
今回のメヘバ訪問は、日本では、使い道がなく、捨ててしまうしかない柔道着が、こんなにみんなの喜びに代わることを見て、改めて日本の不用品がどれだけ世界中で必要とされているのかを知るとても良い機会でした。
世界難民デー( World Refugee Day) のイベントでは、多くのダンスチームが色々なダンスを披露していました。
難民の自立問題、元難民問題、数十年に一度の大干ばつ問題、頻繁に起こる停電、3時間半遅れた式典など、色々な問題はありますが、みんな陽気で元気に踊っていました。
柔道訓練生の子供たちに、話を聞くとかなり壮絶な過去があったり、親のいない子供たちが大勢いますが、みんな明るくはしゃいでいます。
普段の辛い現実を吹き飛ばすかのように、陽気に踊る人々や、ダンスに乱入する観客たちは、会場を大いに盛り上げていました。
満員の会場の数千人の観客たちを沸かせていたダンスを、動画に撮りましたので、お時間のある方はぜひご覧になって下さい。
アフリカンダンスから、少しでも笑顔が生まれたら、嬉しく思います。
ザンビアは独立後、一度も内戦の無い国で、アフリカの中で最も平和な国の1つと言われています。
そのため、近隣の紛争国から逃げてきた人々(難民)を、受け入れるための難民キャンプがあります。
メヘバ難民キャンプ( meheba refugee settlement )は、そのうちの1つで、国内最大のキャンプです。
コンゴ民主共和国、アンゴラ、ルワンダ、ブルンジ、ソマリアなどからの難民を受け入れていて、約2万人の難民が暮らしています。近年は、コンゴ民主共和国からの難民が増えています。
720平方km2の敷地を8つのブロックに分けて管理されています。
参考:UNHCR Zambia: Meheba Refugee Settlement Achievements Report
https://reliefweb.int/report/zambia/unhcr-zambia-meheba-refugee-settlement-achievements-report-january-december-2021
世界難民の日のレポートでお届けしたように、柔道の訓練生もダンスパフォーマーの方々も、周りの観客もみんな陽気なアフリカ人という感じで、楽しく幸せそうに見えます。
しかし、1人1人の背景を聞いてみると、結構壮絶な人生を送っている人たちも多くいます。
今回は、柔道訓練生の2人に話を聞いてみました。インタービュー時の周りの音が大きすぎて言葉が聞き取れないため、こちらでメモした内容を載せています。
■青い柔道着の男の子 17歳
コンゴ民主共和国から逃げてきました。内戦で両親が殺されてしまって、親戚も消えてしまったので、幼い弟と一緒に歩いて越境しザンビアのメヘバキャンプで保護されました。ここに来て4年目です。夢はオリンピックになる事です。
■白い柔道着の大きな男の子 17歳
エチオピアの内戦から逃げるため、小さい車に乗り合わせて、ザンビアへやってきました。
自分の夢は、柔道のチャンピオンになる事です。
■2人で話してくれたこと
最後に言いたいことがあります。
身寄りもない自分たちのことを知ってくれて、また遠い国日本から、沢山の柔道着を寄付してくれて、本当にありがとうございます。言い表せないくらいの喜びを感じています。
頂いた柔道着を着て、一生懸命に稽古を頑張りますので、来年もぜひ、来てほしいです。
世界難民デーは多くの人が集まるお祭りなので、周辺のザンビア住民も多く集まっていました。食品などを売る人、何が行われているのかをただ見に来ている人々など、色々な方がいました。
メヘバの難民たちは、祖国を追われて逃げてきている人々なのですが、現在は国連とザンビアの保護下にあります。
非電化地域なので、学校など以外は、電気はありませんが、食べることや水などには困りません。
一方で、周辺のザンビア国民は、非電化はもちろん食料が乏しく飢えている人が多くいます。
特に今年は、雨が降らない数巡年に一度の干ばつの影響で、あまり食べていない人が多くいるようです。
おなかをすかせた子供たちが多くいて、お店で食べ物を買う人々を見つめている姿には、色々と考えさせられました。
炎天下の中、長い時間会場の真ん中で待機していた柔道訓練生たちに地元のアイス( 1つ 1クワチャ( 約6円 ) )のアイスを買った際にも、多くの子供たちが集まってきたため、全てのアイスを買い取って配布することになりました。
メヘバに来てみて、貧困問題にも色々な種類があることを知りました。
難民たちの教育や就職の問題、元難民と呼ばれる難民資格を失いザンビア人として生きている人々の問題、農村部の人々の生活・教育問題とさらに今年は干ばつの問題、都市部のスラム(ザンビアではコンパウンドと呼ぶ)の人々の教育・仕事の問題など、似ているようですが、それぞれの立ち位置で、それぞれの異なった問題を抱えています。
1人1人話を聞いて、少しづつそれぞれの抱える問題を理解することができました。
今回のザンビアの視察では、難民の自立問題と、コンパウンドの子供たちの自立問題に、向き合ってきました。
教育のため、生活のためのお金や物を支援することは、もちろんとても大切なのですが、特に思春期のこれから成長する子供たちにとって、自分たちが見捨てられていない事、誰かがサポートしてくれているんだという事を知ることが、彼らの大きなモチベーションになることを知りました。
日本の不用品を送る活動は、相手への支援の気持ちも一緒に込めることができます。
単発ではなく継続的な支援が大切です。
柔道やサッカーなどのスポーツ支援という側面と、文房具やタブレット、パソコンなどの教育支援という側面で、今後ともザンビアへの支援活動を継続していこうと思っています。
首都で国際空港のあるルサカから、世界難民デーの開催されたメヘバまで、約600km、路面状態があまりよくない道もあるため、車で12時間ほどかかります。
今回は、沢山の柔道着を運ぶために車で行く必要がありました。朝の5時半に出ましたので、ちょうど日の出から、日の入りまでの距離を走り、その車窓からは、ザンビアの平和な側面、地元の人々の生活、栄えている都市、貧しい地元の農民たち、ザンビアの基幹産業である採掘(カッパーベルト)などを、見ることができました。
途中で立ち寄るヌドラなどの大都市は、栄えていて、大きなショッピングモールなどもあります。そこから、ほんの20-30分走ると非電化地域の貧しい農民たちが生活する集落を見ることができます。そこには、距離以上の大きな格差があります。
お写真では、雲1つない済んだ気持ちの良い青空を見ることができます。ザンビアは、高地のため気温も高くなく、カラッとしていて、とても過ごしやすい気候だと言えます。観光ならとても良い事なのですが、快晴の裏には、ザンビアならではの事情があります。
今年は、雨季に3度しか雨が降らない数十年に一度の干ばつの年でした。20年住んでいる方も経験したことのない雨の少ない年だったそうです。
主食のメヘバ(トウモロコシ)やスイカなどの野菜、穀物を作っている農民は、貧しい暮らしですが、食べるものは確保でいている事が通常なのですが、今年は農民が食べるものがなく、ミルミル(メヘバを引いた粉。主食のシマを作る原料)を買いに並んでいる姿が見られる年だそうです。農民が食べるモノがない事は、とても異常な事です。
すでに20時間停電が開始されており、48時間、72時間の停電が、首都ルサカでも行われる可能性が高まっているそうで、とても心配です。
ヌドラを過ぎると、ザンビアの北側、コンゴ民主主義共和国との国境付近の道路を走ります。
この辺りのエリアは、カッパーベルト( coper belt )と言って、銅の大鉱脈があります。道路が良く整備されていて、2車線の区間もあります。大きな会社と大きな重機が並び、今までとは全く違う鉱業地帯の風景が広がります。
銅の採掘に伴って排出された土でできた山があちらこちらにあり、ブラックマウンテンと呼ばれています。
ザンビアにとって、銅の輸出は、国の主力産業で、電力の不足する時も、首都ルサカの一部の電気を絞ってでも、カッパーベルトに優先的に電気を供給される事があるそうです。
カッパーベルト地帯が終わるとメヘバキャンプから最も近いソルウエジの空港がある町があります。
ここはメヘバキャンプから、最も近い空港のある街で、今回の世界難民デーへの来客で、ホテルは混雑していました。
この辺りは、貧しい集落が多いそうで、道端で遊んでいる子供たちも、かなり汚れた服を着ている子供たちが多くいました。特に今年は厳しい
年で、雨が降らないため、干ばつで作物が育たず、農民の方々はとても深刻な状況です。
それでも道路の脇では、野菜やフルーツなどを大切な収入源として販売しています。その奥に、小さな集落があり、地元の人々が生活しています。
今回、首都のルサカから、第2、第3の都市を経由し、カッパーベルトを通り抜け、貧しい集落のある田舎の地域を通り抜けて、ザンビアの南北を縦断する機会を得ました。
特に途上国で良く見る光景ですが、首都や一部の都市は、とても栄えていて、日本とそん色のない大きなショッピングモールなどもありますが、ほんの少し町から離れると、全く開発されていない農村地帯、非電化地帯が多くあります。
視察などで海外に行く場合は、安全面の考慮もあり、首都圏を中心に視察に行くため、なかなか地方の貧しい農村の生活などを見る事はできません。今回、ザンビアの大きな都市から地方の生活までを広く見る事ができて、途上国での貧困の状況や理由などを、肌で感じることができました。
ホームページ : https://goodlife-npo.org/
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