インド共和国 ムンバイのスラムの
ユーチューブ投稿
インドのムンバイにあるアジア最大と言われるダラビスラムを訪れました。
ダラビスラムは、インドの金融都市ムンバイにあります。
ムンバイはインド最大の商業都市で、約 2,000万人の人が住み、デリーに次ぎインド第2の大都市です。
ダラビは、約2.5km2 のエリアですが、約100万人の人が住んでいると言われています。スラムではありますが、とても経済活動が活発で、プラスティック再生、衣料品製造、陶器の製造、食品製造などを行う小さな工場が点在するのが特徴です。
スラムの中は、工場エリア、住居エリアなどに分かれています。
工場エリアでは、1つの製品ができるまでの工程により、職人と工場が細かく分業されています。行っている事業ごとに、エリアが分かれています。今回は、プラスティック再生の過程、陶器製造工場、石鹸製造工場などを見せて頂きました。
基本的に工場エリアでは男性のみが働いており女性の姿は見かけません。1つの工場には、数人の職人たちがおり、それぞれの工程の仕事を行っています。彼らは、毎日12時間?30日の労働をこなしており、工場で寝泊まりしています。日曜日の午後が休みなので、家族に会えるのは、日曜日の午後など限られた時間になります。
最も単純な労働を行う人々は、日当300ルピーで働いています。技術を積み製品に近い仕事ができるようになると賃金は上がり500-600ルピーをもらえます。
安い賃金ですが、食事と宿泊代は無料なので、お金を貯める事ができます。ためたお金は、家族への仕送りや、生活費に消えます。自分の将来の事業への貯金にしている人もおり、ダラビの中でも良いエリアに引っ越したり、外に出て周辺で商店などをやる人もいますが、少数派です。
基本的に同じ作業をずっと繰り返すため、例えばプラスティック仕分けの工場に入ると、上流のビニール生地製造などの仕事は覚える事ができず、技術を手に就ける事はできず、抜け出る事もできません。一生をダラビで終える人も沢山います。
住居エリアは、イスラム教の人々の住むエリア、ヒンドゥー教の人々の住むエリアなどに細分化されています。女性や子供の姿は、ここで見る事ができます。学校などもあります。
ダラビに住む多くの人々は、教育に懐疑的です。勉強しても、勉強したことを活かせる仕事は無い。多くの人は、ダラビの中で働くのだから、勉強するよりも、仕事を覚えた方が良い。と考える人が多いためです。インドでは、カースト制度が強く残っているため、生まれたカーストにより仕事が決まっていることが多いです。そのため、このような考え方が多くなります。
インドは今や、14億人の人口を抱える経済大国ですが、貧富の差が本当に激しい国です。IT・金融などで、カーストを抜け出し、経済成長に乗り富裕層になる人々も多く出る一方で、大都市のすぐ脇のスラムや、地方都市などでは、貧しい人々は多く存在します。
インドの経済成長にとって、14億の人口というのはとても大きいのだと思います。14人に1人の成功でも、1億人の成功者を生むためです。背後に13億の貧困があったとして、国は発展し成長して行きます。
その縮図が、大都市ムンバイのダラビスラムに詰まっているのだと感じました。
このレポートには、
SNS投稿があります。
ユーチューブ投稿を見る