セカンドライフが提案するSDGs支援の概要
この章では、SDGsの定義と、セカンドライフの提案する「寄付から始めるSDGs」の概要について、ご説明させて頂きます。
SDGs には、17のゴール・169のターゲットがあります。その中で、私たちがお手伝いできるゴールは6つです。
この6つのゴールについて早く知りたい方は、次の章にお進みください。
まずは、SDGsの定義をおさらいします
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは,世界が持続可能な状態で、よりよい状態になる事を目指すための国際的な目標です。
「 17のゴール・169のターゲット 」という細かい指標で構成されており,地球上の誰一人取り残さない事 ( = leave no one behind )を、誓った国際的な指標です。
発展途上国だけではなく,先進国を含む、世界の国々が取り組むべき普遍的課題を、目標として定めており,近年では日本でも、積極的にSDGsに取り組む企業や学校が増えています。
2030年までに、持続可能でよりよい状態の世界になる事が、SDGsの目標とされています。
SDGsの歴史
2001年に策定されたミレニアム開発目標( MDGs )の後継として,2015年9月に国連サミットにおいて、加盟国の全会一致で採択された持続可能な開発のための2030アジェンダに記載されました。
SDGsの前身である MDGs( Millennium Development Goals:ミレニアム開発目標 )は、基本的に、開発途上国向けの目標でした。
それに対して、
SDGsは、全ての国が取り組むべき普遍的な目標( universal goal : ユニバーサルゴール )であるとされています。
SDGsの掲げる目標 ( goal )を達成するためには、世界各地の政府、地方自治体、企業、市民団体、学校、最終的には、全ての人の行動と協力が必要で、単発ではないサステナブルなSDGs活動が実施できるかどうかは、長期的な視点と国際的な協力関係が必要です。
寄付から始めるSDGsのご提案
前章では、SDGsの概要をまとめましたが、文章で書くと学校の授業を受けているような気になり、難しいと感じる方は多いと思います。
具体的に、何を行って行けばよいだろう?とお悩みの、SDGs担当者の方は多いと思います。私どもには、SDGsでお悩みの方より、多くの問い合わせがあります。企業様、学校の先生・生徒の皆さん、海外で活動されている各種団体の方々など、様々な方より色々な種類のお問い合わせを頂きます。
私達、NPO法人グッドライフのミッションは、日本に寄付の文化を根付かせる事ですので、私たちのミッションを達成するために、できる限り多くの企業様、個人様へのご協力・ご提案をさせて頂いております。
SMILE to the World ( 世界中に、笑顔を送り出そう! )
というコンセプトを掲げて、私たちは日々の活動を行っています。
不用品の寄付のパイオニアとして、13年の活動実績
私たちの現場での経験を活かして、座学や机上の空論ではない、様々なご提案やご協力ができればと思っています。
下記の3つの活動方針に基づいて、日々の業務や企業様への支援を行っています。
1)寄付を通じて、不用品の再利用を増やし、ごみを減らす活動
2)世の中に笑顔を増やし、社会の満足度を高める活動
3)「寄付の見える化」を通じて、世の中に寄付活動を浸透させるための活動
私たちが行っているのは、日本国内で寄付して頂いた不用品を、国内外で再利用する活動です。
不要品( 不用品 )とは、ある人にとって不要なもので、ある人にとっては必要なものです。
例えば、メーカー様など、ものを直接扱われる企業様の場合、 在庫の廃棄の際に、国内再販などによる価格崩落を防ぎつつ、廃棄コストを抑えたい。 という要望があると思います。
また、サービス業様や、自社製品とは直接関係のないイベントなどで、 ぬいぐるみ、絵本、おもちゃ、古着などを回収される場合、 集めた商品たちをできる限り見える形で寄付したい。という要望があると思います。
私たちは、そのような寄付品をお預かりして、責任をもってリユースさせて頂きます。
また、この一連のリユースの流れが、SDGsに適合するように、責任をもってご提案や活動を行わせて頂きます。
次の章から、SDGsのゴール別に、具体的な事例をご紹介していきます。
セカンドライフが、支援可能なSDGsのゴール
セカンドライフが支援可能なSDGsゴールは、6つあります。この章では、SDGsのゴール毎により具体的なご支援内容を説明します。
各ゴールの下にはより詳細なターゲットと呼ばれる目標がありますが、細かくなりすぎるため、ここではゴール毎の説明にとどめます。
SDGs 活動においては、寄付品を集める際に、何を集めてどこへ送りたいかを明確にしてから活動を行っていただいた方が、よりイメージが具体的になると思います。
■セカンドライフが協力可能な6つのSDGsゴール
- ゴール1:貧困をなくそう
- ゴール4:質の高い教育をみんなに
- ゴール8:働きがいも経済成長も
- ゴール10:人や国の不平等をなくそう
- ゴール12:つくる責任 つかう責任
- ゴール17:パートナーシップで目標を達成しよう
ゴール 1:貧困をなくそう | No Poverty
ゴール1:貧困をなくそう
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
SDGs Goal 1 : End poverty in all its forms everywhere
絶対的貧困という言葉があります。1970年代に、世界銀行で使われ始めた言葉です。低所得、栄養不良、不健康、教育の欠如などの基本的な生活から程遠い状態を指す言葉です。
世界銀行では、国際貧困ラインという指標で、絶対的貧困を表しています。国際貧困ラインとは、最低限の生活を行うために必要なお金をドルであらわした数字です。2022年には「 1日2.15ドル 」と定められました。
SDGs Goal 1 では、2030年までに絶対的貧困を終わらせる事を、目標にしています
相対的貧困という言葉もあります。各国での基準で貧困と定義される層の事です。SDGsでは、相対的貧困層を半減させる事も目標として定義されています。
セカンドライフのSDGs Goal1 に対する取り組み
セカンドライフでは、アフリカ、アジア、その他地域の
絶対的貧困層への寄付活動を、ゴール1への活動としています。
例えば、古着や、文房具、調理器具など、生活必需品に近いものを途上国の孤児院、学校、シェルターの子供達・大人たちに寄付する支援活動などが、「SDGs Goal1 貧困をなくそう」の目標への具体的なアクションとなります。生活用品、学用品などを買うお金がなく、色々な事をあきらめている人々にとっては、これらのものを支援する事により可処分所得と教育等の機会が増えます。
また、日本国内では、
相対的貧困層への寄付活動を行っています。生活必需品などを支援する活動を、SDGsゴール1への活動として定義しています。
例えば、ドメスティックバイオレンスなどで一時的に避難している方や、ひとり親家庭、外国人労働者の家族、災害での避難者など、一時的に生活困窮している方への生活用品の寄付や支援活動などが、SDGsゴール1への対応となります。
具体的な取り組み例
2024/08/31
India スラム・難民キャンプ SDGs Goal 1
2024/07/01
Philippines 学校 SDGs Goal 1
2024/06/04
Keniya スラム・難民キャンプ SDGs Goal 1
ゴール 4:質の高い教育をみんなに | Quality Education
ゴール4:質の高い教育をみんなに
すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
SDGs Goal 4 : Ensure inclusive and equitable quality education and promote lifelong learning opportunities for all
セカンドライフのSDGs Goal4 に対する取り組み
セカンドライフでは、アフリカ、東南アジア、その他地域への
学用品の寄付、楽器の寄付を通して、ゴール4への活動としています。
鉛筆やノートをはじめとする文房具、ランドセルなどの寄付は、どの地域でも人気です。日本の質の高い文房具は、発展途上国だけではなく、ある程度豊かな国の子供たちにも人気の商品です。
特に発展途上国では、慢性的な物不足のため、日本から届く中古の寄付品はとても喜ばれます。新品ではなくても、中古品でも、十分使える文房具は多く需要の多い寄付品です。
例えば、ランドセルの中に、文房具、楽器、お絵描き用品などを入れて、現地の子供達に届ける活動は、貧困連鎖の中で、学校に行けない子供たちや、学校に前向きではない大人たちの気持ちを前に向かせるチャンスにもなります。
また、鍵盤ハーモニカ(ピアニカ、メロディオン)、縦笛、カスタネットなどの動力を必要としない楽器も側面支援として人気の商品です。楽器や音符は、世界共通の言語なので、必要とされる地域は多いです。
クレヨンや絵の具などのお絵描き用品も、必ず小学校などで必要とされるものです。水彩絵の具などは使ったことのない子供も多く、一緒にお絵描きして少し使い方を教えると、絵の具を混ぜる楽しみや自分だけの表現方法を見つけ始めます。
スポーツ用品も、子供のいる地域では必需品です。サッカーボール、バスケットボール、縄跳び、柔道など、地域によって人気のスポーツ用品は変わりますが、定番で人気のある寄付品です。
具体的な取り組み例
2024/10/25
Myanmar NPO・社団法人・公共団体 SDGs Goal 4
2024/05/25
kanagawa 学校 SDGs Goal 4
2024/02/05
kanagawa 学校 SDGs Goal 4
ゴール 8:働きがいも経済成長も
ゴール 8:働きがいも経済成長も
すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進する
このゴールは、私たちにとっては、ゴール4と近い目標になります。学校に行かずに働く子供たちへの支援は、児童労働を減らし、将来亭な経済成長を流す寄付活動といえます。
先述した学用品の寄付、体操服や古着の寄付を通じて、学校に行ける子供たちを増やしたり、長靴やレインコートなどの雨具を寄付して体調管理ができるように側面支援する事は、1つ1つは小さい事ですが、将来的な経済的自立を支える大切な要素だと私たちは捉えています。
また、日本からの寄付品で助けられた経験から、いつか日本や海外へ行ってみたいと思う子供たちも増えていきます。そういう積み重ねが、学業への意識を高める側面もあると思います。
また、スポーツが経済支援なる場合もあります。アフリカ諸国、例えばザンビア共和国では、柔道の黒帯を持っている事で、警察や軍隊への就職が容易になるなど、仕事や収入と直結している場合もあります。
しかし、柔道着がなくて十分な環境で柔道を学べない子供たちもたくさんいます。そのような環境では、柔道着の寄付が将来の生活基盤の援助になり、その国の経済成長を陰で支えることもあります。
国により状況が異なるのですが、例えばミャンマー難民の方々は、着の身着のまま難民キャンプに逃げてきた方が多いので、基本的な衣料品、暖かい毛布などを常に必要としています。
例えば、企業様からよく送って頂く作業着などは、肉体労働に従事されることが多い難民の方にはとても喜ばれます。
また、企業様より作業着などを良く頂きます。
ゴール10:人や国の不平等をなくそう
ゴール10:人や国の不平等をなくそう
国内および国家間の格差を是正する
不用品の寄付は、物による富の再分配です。食器や調理器具で生活の質を上げたり、学用品の寄付を通じて子供たちの学習機会や意欲を増やしたり、将来の夢に向開ける生活基盤を整えたりします。
その1つ1つの小さな積み重ねが、少しづつ世界の不平等を無くす事に繋がると私たちは考えています。
ゴール12:つくる責任 つかう責任
この目標は、すべての寄付活動についてくる目標です。
大量生産、大量廃棄が常に問題になっています。ごみ問題を意識して、ごみを減らすことは、誰もが意識をしたことのある事だと思います。
目の前の不用品は、ほんの少し意識をもって寄付すれば、誰かの必要品になります(つかう責任)。 私たちは、そのような時に、気軽に寄付しやすい環境作りを行うことで、SDGsに貢献できると考えています。
また、寄付の見える化を行うことで、経済活動を阻害しない方法で、企業の期末在庫の廃棄問題にも役立てると考えています。廃棄コストを減らし、ごみ問題に貢献し、多くの人に喜ばれて、SDGs活動にもなる。
一石四鳥にもなる「
不用品の寄付によるSDGs活動」を、多くの企業様はぜひ行っていただきたいと思っています。
ゴール17:パートナーシップで目標を達成しよう
この目標も、すべての寄付活動についてくる目標です。
世界に散らばる問題を集めて、公開して、寄付して、解決するという流れを作る事は、多くの人の協力が無ければできません。
「sustainable = 持続可能な」という言葉は、私たちにとっては、1回だけではなく継続的な支援を行う。ということになります。
色々な企業、学生・学校、団体などから、ご支援を頂きますが、常に協力して継続的に寄付活動を行えるように、寄付の見える化の基盤を整えていきたいと思います。