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2024-10-17 更新

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No 262 インドのシャローム大聖堂 その4 インドの宗教について

インドを理解する上で必要な宗教についてのレポートです。

インドでは、大多数の約80%の国民がヒンズー教徒です。ついで、イスラム教徒が14%、キリスト教徒が2%となっています。仏教は意外に少なく1%未満です。

ただ人口が多いため、2位のイスラム教徒でも、1億人以上存在しています。

インドには、カースト制度が根強く残っており、基本的には職業選択の自由が無い場面が多く残っています。洗濯の仕事をする人は洗濯の仕事など、代々そのカーストで生まれた人々が同じ仕事に携わります。

勉強して知識を身に付けて、ITなどの職を手に付けるなどしないとこのカーストから抜け出す事ができません。ダラビスラムのレポートでも感じた事ですが、貧しい生活の中で、高等教育を受けて、カーストから抜け出せる人はほんの1握りです。

多くの特に貧しい人々は、経済大国となった今も、相変わらず同じカースト制度の中での生活を続けています。そのカースト制度の根本となっているのが、ヒンズー教です。

インド憲法自体は、カースト制度を否定しており、国教もありませんが、実際にはヒンズー教とカースト制度が政治的にも重要な位置を占めています。宗教が政治と結びつく事は、世界中で見られることですが、インドでは改宗防止法という法律がつくられました。

特に、下層のカーストの貧しい人々は、救いを求めてキリスト教や仏教に改修する事が多く、その事態を重く見た政府が成立させた法律だと言われています。
今では少数派となった仏教は、インド生まれの宗教で、カースト制度を否定する宗教でしたが、過去にカースト肯定の思想の中で多くの排斥があり、インドでの地位を落としていったのだと考えられているそうです。


改宗防止法により、キリスト教や仏教の集会が禁じられ、弾圧がある意味合法化された面があります。実際に多くのキリスト教会やキリスト教徒への襲撃事件などが頻発しており、多くのキリスト教会が閉鎖に追い込まれたそうです。

一部の過激派だけの問題ではなく、州や市などの公的機関も巻き込んでいるため、問題はより大きいようです。この教会でも、敷地外での活動は行う事ができず、何度も市の職員などが来て、許可証などを求められたようです。また、公安当局に連れていかれて、何時間か拘束されたことも数度あるそうです。

チェンマイから2時間ほどかかる内陸部のかなり田舎の街だという事と、市の担当の方が過激ではないため、大きな襲撃や排斥には至っていないようですが、本当にぎりぎりの活動なのだという事を、現地で実感しました。

私たちは、世界の多くの国でレポートや活動を行っており、どの国でも宗教には中立の立場ですが、宗教は政治や経済と結びついているため、色々な政策や風習や問題を目にすることがあります。しかし、慈善活動を行っている宗教団体を迫害に近い形で排斥しようとする行動が、実際に行われている国は初めて目にしました。

まさに教科書の中で見たような、宗教の迫害というものが、今の時代に起こり得るのだと改めて認識しました。

ウクライナやガザ地区の戦闘が大きく報道されていますが、その裏ではもっと多くの様々な地域紛争が起こっています。

経済大国のインドでも、東南アジアのミャンマーでも、宗教や利権から起こる政治的対立での地域紛争は、無くならないのだと改めて感じさせられました。

経済大国となったインドで、なぜ貧困が無くならないのか?

その答えの1つが、宗教問題とカースト制度にある事を、今回のインド視察で強く感じました。

宗教問題に根差しているインドの貧困問題は、スラムや、貧村の貧困問題とは異なり、世界の中でも珍しい構造に思えます。










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