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アフリカの東部にある大都市ナイロビからのレポートです。
ナイロビは、ケニヤの首都で東アフリカの中心都市です。多くの近代的な高層ビルが立ち、外資系の有名なホテルも数多くある大都市です。ほぼ赤道直下にあるのですが、標高が1700mほどあるため、日本の軽井沢に近いと言われる過ごしやすい気候です。年間平均気温は、24度くらいで、寒い時期の朝晩は10度を切ることもあります。
イギリスの植民地時代に、この過ごしやすい気候を求めて、多くの白人が入居したことから、ナイロビが東アフリカの中心都市として栄えるようになったそうです。
中心部から車で南部に数時間走ると、多くの自然が残り、ライオンやサイなどの動物を間近で見れるサファリツアーで有名な、マサイマラ国立公園があり、北部には砂漠地帯が広がり、都市と自然に囲まれた立地です。
一方で、ナイロビは、南アフリカのヨハネスブルグ、タンザニアのダルエスサラームと共に、アフリカで治安の悪い都市TOP3とされています。
そのため、旅行者は、特に緊張感のある都市だと感じられる方も多いと思います。
ナイロビの中心部から10分ほど走ると、アフリカ最大のスラムと言われるキベラスラムがあります。周辺には、ほかにもいくつかのスラムがあり、人口400万人の大都市でありながら、貧困層の比率が多いことも、特徴的です。
都市部でも、渋滞の列にものを売る数多くの人々や、物乞いをする多くの人々を見かけます。旅行者に声をかけてチップをもらおうとする人々も多くいて、更に緊張感を高めます。
タクシーに乗ると、窓を閉めて、扉にロックをかける、夜間に出歩かない、昼間でも安全でない路地は歩かない、声をかけられても対手にしない、などの緊張感を持った行動が必要とされます。
ナイロビの犯罪率が高いと言われる原因を調べてみました。
ナイロビには、上述のような怖い印象がありますが、基本的にケニア人はとても明るく、優しい人が多い印象です。助けてほしいと分かれば、見ず知らずの人でも助けてくれる人は多いです。
マンボー(元気?)やアサンテ(ありがとう)など、スワヒリ語で挨拶すれば、とっても笑顔で返事を返してくれます。
食事も、ウガリやビクトリア湖のティラピアなど、シンプルな味付けで日本人の口に合いやすいものも多いです。
ケニア人の治安が悪い=ケニア人が狂暴という訳ではなく、これだけ根が明るく優しいケニア人でも、貧困が続いて、教育を受ける機会が少なく、小さいころから、ごみをあさったり、物乞いをしたりする生活を続けていると、それが当たり前の価値観になっていて、なかなか抜け出せない人が多い。という印象です。
食べるために、強引な物売りや、旅行者相手の日銭稼ぎや、人により犯罪に手を染めたりすることが、お金を稼ぐための有効な手段になっていることが問題だと思います。
ケニアだけではなく、アフリカ諸国でよく言われることですが、植民地時代の名残で、原材料を安く輸出して、海外で加工された高い製品を購入している構造が当たり前になっています。
それが、アフリカが豊かになりにくい大きな原因の1つだと感じます。
ナイロビの南部に位置するキベラスラムは、アフリカ最大と言われているスラムで、世界3大スラムの1つに数えられています。
住民数は正確にはわかりませんが、100万人ともいわれており、とても巨大なスラムです。
ちなみに、キベラ周辺にもいくつものスラムが点在し、ナイロビの人口は400万人のうち、半数はスラムに住んでいると言われています。衛生・治安は、悪く、住民ではないものが立ち入ると、犯罪に巻き込まれる危険性は、街中の数倍に跳ね上がるため、外務省の安全マップでも危険度2に指定されています。
ただ、キベラスラムでも将来に向けての取り組み、援助に頼らない自立に向けての取り組みが多くなされています。
水などの衛生に関するもの、教育に関するもの、仕事に関するもの、道路や家などのインフラに関するもの、
色々なプロジェクトがあります。今回は、A-Goalさんの実施しているフットボールでの支援活動を行っている皆様の支援を頂いて、キベラスラムの視察を実施させて頂きました。
ケニヤの首都ナイロビにある、アフリカ最大といわれるキベラスラムを視察してきました。
キベラは、ケニヤの首都ナイロビの中心地のすぐそばにある、2.4km2ほどの地域の名称です。
住民の数は、政府でさえも正確に把握していませんが、この地域の中に、100万人の人が住んでいると言われています。さらにその周辺にも、いくつものスラムが存在し、合計で200万人ともいわれる人々が、ナイロビのスラムで暮らしています。ナイロビの人口が400万人ですので、半数が、スラム街で暮らしていることになります。
キベラスラム周辺は、特に治安の悪い地域とされており、外務省のホームページでは、渡航危険レベル2(不要不急の渡航禁止)エリアになっています。日本人に限らず、旅行者だけで訪れる人はいませんし、そもそもキベラスラム内で、住民以外の人は、基本的に見かけません。
スラム内には、仕事がない人も多く、学校に通えない子供も多く、至るところにごみが散らかり、さらにそのごみをあさる人が大勢おり、トイレは数百人に1つの共同トイレしかなく、洗濯の水も十分ではなく、壁にも屋根にも穴の開いたバラックに住む人々が大勢います。
スラムにごみが多い理由の1つが、ごみの集積場になっているためです。多くのスラムでは、ごみを漁る人々の姿を見ることができます。都会で、混ぜられて捨てられたゴミの中から、紙・プラスティック・鉄くずなどの再生可能な資源を拾い出し、まとめて資源問屋にもっていき、kg単位で買い取ってもらっています。
当然、不衛生な環境になり、十分な賃金を得れないその日暮らしの人々が増えて、治安は悪化します。
今回は、キベラスラム出身で、現在は成功してサッカーのプロリーグで活躍するKenthe(ケンティ)とアランに、アテンドをお願いして、キベラスラムを視察させて頂きました。
彼らは、アフリカの子供たちをスポーツで支援する団体であるA-Goalの所属で、 キベラの人々の自立、子供たちの教育支援を行っており、キベラスラムの人々の自立に向けた活動を行っています。旅行会社のツアーなどでの行けない実際のキベラでの生活、食べ物や食堂、工場、学校などを、見せて頂くことができました。
ケンティは、キベラスラム出身の成功者で有名人なため、すれ違う人々も、ご自宅を拝見させて頂いたお母さんも、学校の子供達や先生も、みんなフレンドリーに接してくれましたので、安心してゆっくりと、写真を撮ったり、お話を聞くことができました。
キベラスラムには、100万人と言われる人々が住んでいます。
上下水道などのインフラ整備がされてないので、トイレは公共トイレで、数十世帯で1つくらいの頻度で設置されています。生活用水は、至る所に水をためるタワーがあり、そこから各地にホースが複雑にひかれていて共同で使用しています。
キベラスラムに住む方のご自宅を訪問させて頂きました。( 追加写真 )
写真のような住居を、月に20ドル前後で借りて住んでいるそうです。穴が開き、雨漏りしていますが、ここでは普通の事です。公的な支援があるわけではないため、家も水も、お金を払って得ています。
仕事は、ごみを拾って生活している人、物売りや物乞いをしている人、地元で小さなお店をしている人、日雇い仕事などをしている人など、色々な方が住んでいます。
スラムといっても、美容室も食堂も携帯の充電ショップもあり、お店も数多く存在しています。
都市部の成長についていけず、スラムで暮らしている人々の中にも、サポートを受けながら自分の生活を作り上げて、自立した生活を望む人は多くいます。
ちなみに、キベラに限らず、アフリカにはごみが散乱している場所が多くあります。
元々アフリカの人々が出すごみは、食事の残りなど土に還るものが多く、そこら辺に捨てる習慣があるそうです。その習慣のまま、近代のごみが捨てられるとプラスティックなどは土に還らず残るため、あちこちに散乱します。
この状況を重く見たケニヤ政府は、プラスティックごみを減らすため、レジ袋の使用を禁止する法律を作りました。現在のケニヤでは、ビニールのレジ袋を製造する事、販売する事、持ち込むことも禁止です。そのため、買い物をしても紙袋や取っ手のついたきちんとしたバッグが出てきます。
キベラスラムで、出会った人々です。
ケンティとアランの友達は、自分の友達だと、皆さんフレンドリーに接してくれましたので、普段通りの笑顔を見せて頂けたと思います。
食堂のお母さん、古着を売っている方、住居を見せてくれた方、路地で遊んでいる子供たち、みんな明るい笑顔で、お話ししてくれて、普段から楽しく暮らしている様子が伺えました。
ケニアでは、2024年3月から全土で大雨が降り続き、4月の末時点で、3万世帯15万人が避難する洪水被害が発生していました。
キベラスラムでも、多くの住居が被害を受けて、モスクや知り合いの家に避難する状況でしたが、キベラスラムは、政府公認の住居ではないため、公的な支援はなく、民間支援に頼る状況です。
このような、普段より厳しい状況下での訪問となりましたが、生活は厳しくても、キベラというコミュニティの中で皆で助け合い、明るくたくましく生活している様子を感じることができました。
余談ですが、ケニアを訪れる人々は、特に空港などへの到着時など、入国作業や言語の違いによる緊張感、自動小銃で武装した軍関係の人々、観光客に声をかけてくる多くの客引きなどに接して、その緊張感を怖さと感じる方も多いと思います。タクシーに乗ったら、窓を閉めて、鍵をかける。などの行為も、緊張感に拍車をかけます。
現地での滞在時間が長くなるにつれ、少しの現地語での挨拶ををきっかけにフレンドリーな笑顔を見れる場面などが増え、ケニアの方のフレンドリーさ、親切さを感じる場面も増えると思います。
私の場合は、ケニアの中でも要注意とされるキベラスラムに、到着翌日に行くことができましたので、早い段階で、ケニア人のフレンドリーさに沢山触れることができて、とても良い経験ができたと思います。
また、キベラスラムには独特の文化があり、「なんでも修理する」ということで有名だそうです。
日本から来た、数10年前くらいの壊れたバスも、ちょっとした電化製品もすべてばらして、器用に直して使っています。
動物の骨を加工して、アクセサリーなどを作る工場もあります。
そのような工場も見学させて頂きましたので、別のレポートでお届けします
キベラスラムでアクセサリーなどの加工品を作っている工場を見学させて頂きました。
牛などの動物の骨を、煮沸・消毒し、サンダーなどの電動工具で、一定の形に加工し、一定のデザインに染色し、その上からニスを塗ることで、光沢を出し強度を高めています。
まだ試行段階で、それほど販路が開拓されているわけではありませんが、今後、ホテルや観光客向けに販売していき、キベラスラム内での雇用に繋げて行きたいそうです。
指輪・ネックレスなどの装飾品、栓抜き・ナフキンホルダー・キーホルダーなどの小物などを作っていました。
アフリカ諸国の問題として、原材料を輸出し、海外で加工し、製品として輸入する。という循環ができており、アフリカに貧困が多い1つの要因となっています。
この工場のように、自国で製品を作り出荷するという流れができることで、多くの人々が自立に向けて進んでいけるようになれば、とても良いことだと思いました。
キベラスラムの小学校を訪問させて頂きました。
スラムのど真ん中に、海上輸送コンテナを利用した学校があります。
そこでは、沢山の子供たちが、勉強したり、歌を歌ったりしています。
私たちの訪問に合わせて、練習した歌と踊りを見せてくれました。
とってもかわいい子供たちの様子を、ご覧ください。
残念ながら、学校へ通える子供は全体の4割くらいだそうです。制服・文房具などの学用品が買えず、学校に通えない子供も数多くいます。
セカンドライフでは、そのような子供たちへの支援活動を実施してきます。
この子達の中から、勉強やスポーツ、芸術など、何かで身を立てて、自立した大人になる人が1人でも多く育てばよいなと思います。
ホームページ : https://goodlife-npo.org/
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