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2026-06-11 更新

No 555 フィリピン セブのスクワッタースラム

セブのスクワッター・スラム問題は、単なる住宅不足ではなく、低賃金労働、教育機会の不足、都市政策のあり方が密接に結びついた構造的課題です。

セブは、フィリピン中部の経済・観光の拠点であり、近年はIT・BPO産業や観光業の成長によって急速に都市化が進んでいます。その一方で、都市の成長に住宅供給が追いつかず、川沿いや港湾部、道路脇などにスクワッター・スラム(非正規居住地)が形成されてきました。

セブのスラムに住む人々の多くは、地方から仕事を求めて移住してきた低所得層です。
主な収入源は、建設現場の日雇い労働、観光地周辺の露店商、トライシクル運転手、家庭内労働などで、平均賃金は日給300〜500ペソ、月収にすると8,000〜12,000ペソ前後が一般的とされています。

これは都市生活を維持するには非常に厳しい水準で、家賃を払えない人々がスクワッターとして暮らす要因となっています。


教育面では、公立小学校・中学校は原則として無償で通うことができますが、スラム地区では中途退学率の高さが大きな課題です。学用品や制服、交通費が家計の負担となるほか、子どもが家計を助けるために働くケースも少なくありません。

特に中等教育以降は、「学校に行くより働いた方が家族の助けになる」という判断がなされやすく、貧困が世代を超えて固定化される傾向があります。

こうした状況に対し、セブ市では再開発や住宅政策が進められてきました。代表的なのが、川沿いや危険区域に住む住民を郊外の公営住宅へ移転させるリロケーション政策です。
洪水や火災のリスクを減らす効果はありますが、移転先が市中心部から遠く、仕事や学校へのアクセスが悪化するという問題が生じています。
その結果、移転先を離れて再び都市部のスラムに戻る「再スラム化」も起きています。

一方で、成功例として注目されているのが、現地改善型(オンサイト)再開発です。住民を強制的に移動させるのではなく、上下水道や道路を整備し、住民組織とNGOが協力して住環境を改善する取り組みです。

セカンドライフでは、学用品の寄付を中心に、スクワッタースラムへの支援を行っています。

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